ソムタム - Asia Production Service Co.,Ltd.

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ソムタム

ソムタム

タイでとりあえず、健康に良い食べ物として有名なのは「ソムタム」という食べ物。

すでに日本では非常に有名なメニューだとは思います。日本の栄養士さんが「ソムタムは良い食べ物ですね、化学調味料の使用を控えれば」と評価も高いそうです。

で、このソムタムってどんな料理なのかといいますと、まだ成熟していない青いパパイヤの皮を剥いて千切りにして食べる、まぁ「ナマス」みたいなものです。
実は屋台等でソムタムを作るところを見てると結構楽しいです。

タイのパパイヤは抱えるほどでかいんですが、尖ってる方向を上として、まずこれを上半身皮剥いて(下半身まで剥くと滑りやすいので)包丁の刃の方でパパイヤを縦にたたいていきます。この時恨みを込めて叩くのもいいかと・・・。ぐる~っと叩いたら今度はそれを表面から削いで行きます。この時はなるべく薄く削ぐとよいでしょう。包丁で叩く、削ぐの繰り返しで、手元には千切り状態のパパイヤが散らばります。

次に石臼があります。これが無いと作れないというわけでもないのですが、「まな板が無いと材料切り難いだろ?」というぐらいに重要な器具です。タイでは作る前にお客さんから味付けのリクエストを聞きます。お客さんは各自めいめい店の都合もお構い無しで勝手にリクエストします。で、お店はそのリクエストに答えながらこの臼にニンニク、唐辛子、やし砂糖、ナムプラーをいれて、ばかでっかくて重いすりこ木で潰します。そして、客のリクエストの具材をさらにココで投入。干しエビだったり、沢ガニの塩漬けだったり、魚の糠漬けだったり、を入れて、さらにすりこ木で叩く。そして先ほどの千切りパパイヤをがっとつかんでその臼の中に入れて、軽く叩いて、客に味を見てもらい、完成。
客はそれをテイクアウトするなり、その屋台でもち米と一緒に食べるのも自由。ちなみにこの臼に調味料を入れてソムタム完成の動きまで、長くて3分です。

最近は万能調理器の一つで、簡単に千切りが出来る器具(猫の手っていうらしいですね?)を使って、スイスイ千切りにしてしまうので、見てても面白みに欠けますが、逆に言うと、誰にでも簡単に作れるというのは良い事かな。日本で青いパパイヤが無い場合は大根とニンジンの両方を使うと良い感じになります。

まれにこのソムタムの事を「ソムタムガイヤン」と呼ぶ人が居るのですが、これはソムタムという料理とタイ風焼き鳥「ガイヤーン(んぐ)」が良くセットになっており、そーゆー名前のメニューがあるという事です。

最後に、ソムタムには実は種類があり、それを最後まで言わないとお店側が困るので、ここに書いて置きます。

*ソムタム・タイ 具に干しエビ、トマト、ピーナツを使用。甘みが強いが、かといって辛くないわけじゃないのでオーダーの際唐辛子の量は自分で決めるように。

*ソムタム・プー 具に沢ガニの塩漬け、トマト等を使用。見た目が黒い。塩味が強い。何だかんだで一番売れるのがこのカニ入りらしい。

*ソムタム・パラ 具に魚の糠漬けを使用。汁だけの場合もある。塩味が強く、塩辛が好きな人は良いが、一種ものすごく生臭かったり、表現しづらい香りがする。しかし、慣れれば一番美味しいといわれる。

文: おもだか まさし

アジア旨いもの紀行


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