マンダレージープ
庶民がミヤンマーで車を手に入れるのは、まだまだ並大抵なものではない。が、旧王都マンダレーにいるとアメリカの軍用ジープを街中で頻繁に見かける。
確かミヤンマーは、かって英国の植民地であり、また第二次大戦後もアメリカ軍が進駐、駐留していたという記憶がない。
不思議に思うだろうが実はこれ、マンダレー製ジープ、純粋のMade in Mandalyなのだ。
このジープ、旋盤などの工作機械一つない街中のバイク、自転車の修理屋を思わ小さな作業場で一切の機械らしきものを使わず、溶接機と金鋸とハンマーだけの全て手作り(Hand Made)だというから驚かされる。
しかも、エンジン、シャシーなど全てスクラップとして日本から輸出されたものが再生使用されているというから更に驚く。
現在はオーストラリアから輸入された鉄板をボディーに使っているが、以前は何と使いふるしのドラム缶の鉄板をのばし使っていたのでボディーにドラム缶の外形の凹凸があり、地元では「ドラム缶ジープ」と呼ばれていたそうだ。
客は店内に掲げられている写真を見てあれこれ好みに合わせ注文するそうだが、約一ヶ月かけ見事なジープを完成させる。
まさしくオーーダーメイドなのだ。
さて価格だが、装飾によって多少異なるそうだが、約7千ドルと聞いた記憶がある。それにしても70万円ちょっとで、使われているものは全て中古品と云え、一応格好が良く立派な新車が手に入るわけだ。
ところで車検?、登録は? さぁ、どうなっているのでしょう。
それにしても逞しいものです。
写真・文: Mac