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定員制限なし

ネパールの東南に古い歴史をもつジュアナクルルという街がある。
そこにネパール唯一の鉄道が全長51kmインド領のジャナクブルまで走っている。
列車は早朝から夕刻まで一日に4往復走っているが、ご覧のように何時も超満員だ。

この列車、一度ならず火災の被害を受けたのではないかと思わせるほど内外ともにほぼ無色というか塗装が剥がれ下地むきだし、座席らしきものはあるが、外枠だけ。出発近くなると、何処からともなく人が湧き出てきて別に焦るでもなく、おもいおもいにゆっくりと列車に乗り込む、乗り上がる、乗りぶらあがる。列車の屋根は乗客(?)で埋め尽くされているので大きな荷物や自転車は列車の窓枠に縛り付け外にぶら下げる。
こうしたことが、列車が走りだした直後まで続き、走行中でも線路脇の人たちが平気で乗り降りする。
時速20,25kmというから、そう難しいことではないだろう。

と思いながら眺めていてふと気が付いたのだが、あれだけの人間が押し寄せ所狭しと自分の乗り場所を確保しなければならないのに、いがみ合いも、小競り合いも全く起こらない。それと彼らの乗車運賃はどうなっているのだろうと云うことだ。確か切符売り場も、改札口らしきものもあった。
でも人は線路の向こう側から、前から、後ろからもわんさと来るが、切符を買い、改札口を通ってくる人は確か余り見なかった。そう云えば料金表があってファーストクラス料金などと云うのもあったが、さて、あの列車のファーストクラスって何処だろう。まさか鶏、子豚、野菜も一緒くたのぎゅうぎゅう詰めの車内ではないだろう。

多分、私なら屋根の上だな。でも落ちたらどうする。
そんな事は乗っかっているものの責任だろう。
何せここはインド文化のネパールなのだから。

写真・文: Mac