今でこそエスニックブームなるもののおかげで、日本を始め諸外国でタイ料理は、ある程度の地位を得ましたが、昔は辛い、臭いと敬遠されたものです。
基本的にタイ料理は辛い物が多く、筆者の経験からいわせていただければ世界で一番辛いのはタイ料理ではないかと思っています。
それは気候的な問題もあると思うのですが、慣れてしまうと辛い物が無いと食欲が出なくなります。
それでもタイ人が好んで食べるオリジナルのタイ料理の中には、25年以上この地に住み日常タイ料理を食べている筆者ですら一口入れただけで口の中が燃え飛び上がるほど「激辛」を遥かに通り越したものがあります。
そんなものを平気で食べている美人の群れをみていると、それだけで腰が引ける思いがします。
普通皆さんが日本またはタイのそれなりのレストランで食べているタイ料理は、外国人でも食べられるマイルドな味付けになっているもので、それがタイ料理だと思っていたら大間違いで、ある時、飛び上がる経験をすることになります。
では辛い料理を食べる事が出来ない人はタイ料理が食べられないかというと、そうではなくちゃんとあるのです。
そのもっともたるものが「カイジィヨ」という料理?なのです。それは何かといいますと玉子焼きなのです。
が、日本の玉子焼きの様に出汁で割ったり手早くかき混ぜたりとか難しい注文は一切無しでタマゴを割ってそこにナムプラーを大さじ一杯ぐらい入れてよくかき混ぜ多目の油を引いた(鍋の底に1cmほど溜まるぐらい)フライパンに流し込み程よく焼いて(揚げてにちかいですが)出来上がりです。ひっくり返すのは1回のみ。ふわふわに作るのでへらで押したりしてはいけません。
ナムプラーで味が付いていますからそのまま美味しくいただけます。
タイ人のなかには、これに唐辛子を添え食べる人もいます。
写真・文:おもだか まさし