混ぜご飯がタイにあります。
炊き込みご飯と混ぜご飯の違いは、極端に言うと洗った米に材料調味料をぶち込んでそのまま炊くか、酢飯のように炊き上がったご飯に調味料やら具を混ぜ込むか、という調理法の違いですよね。
で、混ぜご飯のタイ代表カオ・クルック・ガピのご紹介。
表記するとカオ・クルック・ガピですが、発音だけ聴いてるとカオクッカピにしか聞こえませんし、これでオーダーが普通に通りますんで問題ないことにしちゃいましょう。
カオは米ですね クルックは混ぜ込むって意味に使えます。なんか同一、同じものにするとか言う意味もあるらしい。ガピは海老の塩辛をペーストにした物です。色映りが物によって紫っぽく見えたりしますな。何でも小エビと塩を10対1で混ぜて潰して2~3日干すんだそうです。
このお料理、ちょっとタイ中級編ですね。初心者にはあまり向いていないかもしれません。
何故かというと食べた人が、この味覚を舌と脳みそでどう感想を述べていいのかわからなくなるという意見が多かったんですよ、筆者の周りには。
まぁ折角だし、このガピは、もう日本でも普通に入手出来るそうなので、作り方を伝授しておきますので、作って食べてみてはいかがでしょうか?
ガピをとりあえず大さじ2杯ほど用意して、油で炒めます。この時、ニンニクなんぞ一緒に入れて炒めても良いでしょう。炒める時は中火でトロりとなるように炒めましょう。ここで手を抜くと生臭い感じが取れません。で、現在はここに直接炊いたご飯を入れて炒めてしまう所が多いそうですが、本来はご飯はタライか何かに入れてそこにこの炒めたガピをぶち込み、混ぜ混ぜしていくのです。白いご飯がなんか紫色っぽい状態に染まったら完成です。味を見てちょーっと薄いかな?程度がいいかんじです。
これで完成です。
どうですか?簡単でしょ。
塩辛チャーハンだと思えば簡単簡単。
ぇ?終わってないだろうって?
あはは バレましたか・・・・
このガピ御飯が完成したら今度は具を並べる作業があるんです。この具が揃って初めてカオ・クルック・ガピとなります。通常この料理に使う具材ですが、この辺はさすが混ぜご飯、具はすべて別に調理して用意しておきます。
下記の物すべて用意してください。
ー豚肉甘露煮:豚コマを砂糖と醤油と自分好みの調味料やら香辛料使用して甘味がかなり勝ってるように煮付ける。
ー錦糸玉子:ちらし寿司の上に乗ってるやつですね。はい
ー小赤玉ねぎ:シャロットというらしい。これの薄切り。
ーインゲン豆:なんと生で小さく輪切り。
ー干しエビ:まぁ自分がこのサイズがいいなぁ、と思うものを油で揚げておく。
ー唐辛子:可能ならばタイのプリック・キーヌゥーという種類をみじん切りにしておく。
そして、これの入手は日本で出来るのかどーか まったく想像つかないのですが。
ー青マンゴ:スライサー等で千切りにしておきます。注意事項として、外見が緑で中が熟してる甘いものではなく、全く熟してない酸っぱい物が必要です。
上記具が揃いましたら、真の完成に向けてレッツら・ごー しましょう。
ガピ飯を皿に盛り付けます。
お茶碗に一度いれて、皿の上、中央にひっくり返しましょう。
綺麗な山が出来たそこのあなた、今日は一日大吉ですぞ。
失敗したあなた、再度チャレンジする必要ありません。どうぜ最後混ぜて食べるわけですから、気にしないように。
皿の空いているスペースに各種大さじ1ぐらいかなぁ?(あ、唐辛子だけは好みで調節してくださいね)を乗せていきます。少々美的感覚やらセンスが問わる作業ですな。
とりあえず乗ったら最後にライム(レモンよりは、カボスかなぁ。半分に切って)をどこか適当な場所に置いて、今度こそ完成です。完成したら写真を撮りましょう。
その後、スプーンとフォークを使用してすべて混ぜ混ぜしちゃいます。そして あ~~んと口を開いて食べましょう。しかしながら、大事なのでもう一度言います、あくまでも唐辛子の量にはお気をつけ下さい。
いかがですか?
口の中に広がるこの味!味覚信号が脳に到達して一生懸命感想を述べようとしてるかもしれません。
しかし、無理はいけません。感じるままにそれを「旨い!」と思うか「無理!」と判断すれば良いだけです。
しかし、青マンゴかぁ・・・うーむ。これが無いカオ・クルック・ガピはカオ・クルック・ガピじゃない!とまで言われる(誰が言うんだ?)大切なモノなのですが・・・。さて、日本で入手出来るのか?
出来ないと今回のこの原稿はボツになってしまうかもしれない。
まぁ無かったらタイに来たときに食べてください。
文:おもだか まさし