壷筏の村
ミヤンマーのマンダレーから更にエーヤワディ川をボートで数時間遡ると、遠い昔から壷を作っている小さな村がある。
村の中を歩くと、どこもかしこも壷だらけだ。
乾期にせっせと壷つくりに励み、雨期になり川の水が適度に増した頃、壷を浮かべその上に竹を渡し壷筏を作る。
その上に日除けの小屋を建て、更にバランスよく壷を積み、川を下り、ずっと下流のヤンゴーンの手前にあるマゥービンという処まで十数日かけて運ぶ。
途中、何箇所もの橋があり、難所もあるので、筏を橋桁や難所にぶっけでもしたら1年分の仕事が、それこそ水の泡となる。
写真・文:面高昌男